Tida-Tiger

好きなものだけ好きなだけ。

フランケンシュタイン(柿澤×小西組) 感想

日生劇場フランケンシュタイン、見て参りました!!

昨年夏の製作発表に行ってから、ずっとわくわく待っていた本公演…。各キャストさんも、楽曲も、物語も、エッセンスも本当に魅力的で、好きな予感しかしない作品だったので、滅茶苦茶ワクワクしながら行きました。

今回は16日マチネの柿澤×小西組を観劇。キャスト一覧はこちら。

本当は先に、11日の中川×加藤組を見る予定だったのですが、仕事の都合でいけず…今度、24日に見に行ってくる予定です!

 

舞台セットなど

古びた階段や踊り場、大きな窓のあるセット。所々、赤い花が咲いているのが印象的。階段の側面に扉があったり。壊れた額縁に似た物がいくつか吊ってある。照明が当たり、華やかな人々が立つと美しいダンスホールに変わるのに、労働者がいれば酒場に、ビクターと鉄のベッドがあれば研究所に見えてくる。研究所にはいくつかの機械が置いてある。盆やクレーンを使って、微妙に大道具の表情を変えているのが面白かった。

 

物語への感想

もう…もう……好み…!!

柿澤さん演じるビクターの、センシティブで理想主義的な天才児っぷりがたまらない。必死に狂ってる感じが凄いいい。子ビク役の子も良くて、それだけに生命創造への希求、熱狂が強く感じられました。ジャックはなんか…エロいねえ……オネエっぽいというか高めの声できゃらきゃら笑うのが可愛い。あと良いですね腰つき。

小西さん演じるアンリは、また別の角度での理想主義的で高潔。でも柔らかで愛らしく狂ってる。ビクターへの偏執がじわじわ露見してくるのが凄い好きでした。怪物はなんか、本当に赤ちゃんだったんだなあと。心の手触りがふにふに。でもどんどん蹂躙されて壊されていくし、壊していくしかなくなる悲しさがある。

音月さん演じるジュリアは、真っ白い衣装が似合う真っ白な心の女性で…ビクターを大切に思っているだけに、本当に心が結ばれた時間はそう長くないんだろうなと思うと、切なくなります。カトリーヌも、怪物と会話しているときの愛らしさがたまらなく…その後の選択も、彼女も確かに人間だったんだなあと思いました。大変失礼ながら、キャラショの笑顔が少し怖いと思っていたのですが、生で微笑んでいるのを見ると超可愛かった。

鈴木さん演じるルンゲ! 昼食はエビドリア! 一番コミカルで可愛いキャラでした。ビクターに「しばくぞ」って言われたり、彼とアンリから熱烈にキスされたり、本当に可愛い。イゴールは移動の動きがコミカルで…なんか一人でエヴァの後ろでチューチュートレインやってませんか…やってることは普通にえげつないのですが、うざ可愛かったです。

相島さん演じるステファン…も、フェルナンドも、割とどっちも嫌な奴ですね?! 威厳(とお金)がありつつも、微妙に狡っ辛い感じがいいキャラでした。おじさま役として、しっかり場面をまとめ上げている感じ。カッコイイ。

濱田さん演じるエレンは、良いお姉様だった…歌で抱きしめられてる感じがたまらないですね…。ビクターへの愛情深さが温かく…地味にジュリアと張り合う(私は本当のビクターを知ってる、的な台詞にかぶせてくる)お姉様可愛いです。エヴァ様も悪い子だけど可愛い~!! 柿ジャックとカップルだと、雄雌が逆転している感じがあっていいです(?)

あと、アンサンブルの新井俊一さんが好きなのですが(RENT以降ちょこちょこ見ている)、ビクターに敬意をあらわすウォルターが可愛くて…! ビクターにいらんことをささやかれて、はい!!ってしてるのもキュート。他のキャラクターも、それぞれ見事に演じ分けていて…とても良かったです。

 

 

これ、腐萌えしない感想をまったく書ける気がしないので…以下、ネタバレ有り・腐萌え有りで失礼します。無理な方はここで消して下さい。

 

 

問題はアンビクかビクアンかだ。

始めはビクターが(生命創造の意思故に)狂ってるのかな~と思わせておきながら、ゆっくりとビクターへの執着を覗かせ始めるアンリがたまらなかった。どっちも純粋に狂っている。処刑を目前にして、君に恋をした~ってにこにこ歌ってるアンリ、軽くヤバい。ビクターも逆にそれで煽られてたがが外れた感じ。最高。

Twitterで地味に言ってたのは、ギロチンで落とされたアンリの首を、ビクターが研究所に持って帰ってくるシーンについて。アンリの死をきっかけに(或いはそれ以前に)彼への恋心を知ったビクターが、それまで禁じられていた想いを表し、彼の首にキスをする…みたいな、サロメダブルパロ滅茶苦茶滾る!!!という話なんですけど、見ながらそういう妄想を、思考の後ろで走らせていたら、柿ビクがアンリの首に顔を寄せていて、現実と妄想がオーバーラップしてパァン!!としました。萌え死んだ。

偉大なる~の曲はすごい偉大です。なんか駆け上がっていく感じが凄い心に刺さるし、歌っているのを聞くと気持ちが良い。

怪物が産まれてからの、ビクターの「アンリ…アンリ、」って呼びかけがまたいい。死んだはずの友人が生きて、動いて、嬉しくてたまらないって感じ。なにげにお姉様が気絶しているのも可愛い。

ジャックと怪物のやりとりもいいというか、なんか…怪物が、自分の創造主と同じ顔(とは作中で明言されていないけど)嬲られる姿って……切ないしグッとくるしという…。かっきーがえろいんだまた。ありがとう。前屈みにはなってないけど、ちょっと顎引いてめっちゃ真剣に見ていてゴメン。あっきー版がどういう動きするのか…楽しみだけど、見たら萌えが破裂するんじゃないかと心配になっています。

怪物がずーーーーっとビクターのコートを着ているのも良いですね。最高ですね。衣装さんありがとう。基本的にデザインが好きなんですけど、あの小ネタは特に最&高です。マホロバで培われた萌え(村井さん演じるザッパが、ずっと佐々木君演じるミズハから貰った上着を着ていた)を真正面から刺してきました。カテコでペアルックになるのがまた可愛いんだ~!! 惜しむらくは、そのことに作中で一切触れないことでしょうか…。

エッセンスが萌えツボに完全にはまりすぎて辛い。だからこそ、自分の好み的に、あああここはもう少し描写して欲しかったですぅ!!ってシーンが多すぎて辛い。もっと!もっと見せて欲しい!!あの子達の心を! 作品中で萌えが完全燃焼できなかった。燃料はたっぷりと貰ったのに、芯を入れ忘れたまま火をつけられたような。滅茶苦茶好きなだけに…あああ。だからこそもっと見たい気持ちにもさせられてぇあああ。

でもホント、キャラクターも衣装もお話も全部好きです…!!

あきかず回を見るのが楽しみです。