Tida-Tiger

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SHOW ル・リアン 感想

SHOW ル・リアン、東京千秋楽、おめでとうございます。

大阪公演もとても楽しみです。

 

とりあえず東京楽は過ぎたので、ネタバレ有りで感想を書いてみようと思います。もっとも、生で見ることが一番いい作品だと思うので、この記事を読んだところでどうなるものでもないですが。

まあダラダラと書いてみます。

 

 

 

ストーリー・構成

超シンプル。

ビジターであるタクミ少年が、SHOWの魅力を知り、ダンサー・シンガーとしての花のつぼみを綻ばせ…というのが、一番メインの流れです。

それと同時に、次期MCと目されている村井氏(キャラ名は多分ない)が、タクミ少年と出会い、彼にSHOWの魅力を伝えていくことで、自分自身も成長し、MC役を継ぐまでになる…というストーリーも展開しています。

その中で、ル・リアン=絆・繋がりというタイトルでありテーマが意味を持ってきます。SHOWのその瞬間の素晴らしさはもちろんのこと、それを伝えていく人々の繋がり、心の絆を大切にしていく。メインのテーマ曲の歌詞が、特にはっきりとそれを歌い上げているように思います。

劇中で使用されているナンバーは、かなりの有名どころ。本当に「一度は聴いたことのある名曲」ばかりです。タクミ少年の反応・視点から、「雨に唄えば」はタップダンス、「君の瞳に恋してる」「煙が目にしみる」は歌とそれに込められた感情など、注目すると良いポイントなどが示され、わかりやすくされているように思いました。もちろん、それぞれの曲は、往年の名曲だけに、全てにおいて秀でているのですが、見方がわかりやすいというのは、個人的には結構楽です。

音楽で熱くたたみ込んでからのル・リアン Jazz学園も、緊張を緩めることで、その後に続くタクミ少年と次期MCの交流シーンを受け止めやすくしているように思います。

また比較的、歌詞を日本語訳した部分が多く、意味がわかりやすいように思いました。大空さんソロ直前の、Three Starsのメドレー(場を繋いでいる…と言うのはあれなのですが、拍手をするタイミングが取られていず、次の大空さんまでスルッと繋いでいる)が多分全部原詩?だったのを考えると、明確に聴かせる為の歌は、取っつきやすさを意識して、日本語にしているのかもしれません。

ゴリゴリにクールで正統派で最強にオシャレなSHOW!レビュー!Jaaaaaazz!!!!!!みたいなものは、(まるで貶すような言い方で申し訳ないのですが)見る・聞く為に、ある程度の素養が必要だと、私は思っています。

まず、曲がわかる、その曲がどんなシーンで使われているかわかる、どんな心情を現しているかわかる、技術の高さがわかる、etc...。そういう知識・センスがないと、もうちんぷんかんぷんです。私自身、あまり学がなく、ミュージカルにも疎い人間なので、正直P○B*1は、歌が超上手いし、歌詞が不明ながら情感が伝わることに感動し、さすがにわかる有名曲(Tonightとかは)には引き込まれ、全体的におしゃれだなーとか思いつつも、心が折れました。わからないんです。本当に。素晴らしい物を受け止めるだけの素養がこちらにない。

このSHOW ル・リアンは、主観として動くキャラクターであるタクミ少年が設定され、成長譚が緩やかに進行する中で、どこかで一度は聞いたことがある名曲の数々を、成熟しきったスターだけでなく、次代へ繋がる青い実、あるいは萌芽達のパフォーマンスと共に、気負わず・素直に観ることが出来て、とても心地よく感じました。

「過去から未来へと紡ぐエンターテインメント」という看板や、「ル・リアン」の名前を、しっかり大切にして作られた、体温のある作品だと感じました。

 

セトリその他はこちらの方のTweetをご参照下さい。超丁寧。感謝。

 

 
キャスト

最初に言っておく。俺は可愛いしか言わない。(ちょっとゆうとくんっぽいことを言いたかった)

いや、ほんと可愛かったので…各キャストさんごとにぽろぽろと。村井さんは長くなるので一番下にします。

平方元基くん

笑顔が眩しい。細かい動きで笑わせてくるのが上手い。歌い出すと空気が変わる。「君の瞳に恋してる」の、茶目っ気のあるラブ光線飛ばしまくりのスター性もたまらなく可愛いけれど、「煙が目にしみる」の切々と歌い上げるさまや、柔らかくしかし強靱に伸びる声に毎回ほれぼれする。ボディバランスが綺麗で…両腕が長いけれど、細すぎず男の子らしいのが好み。初めの頃、頬がふっくらとした少年っぽいイメージ(多分、性格的な物が記憶の中のお姿に反映されていた)があったので、舞台上にいる凜々しい人が誰だかわからなかった。リーゼントをすごい推してくる。

 

青柳塁斗くん

体つきが綺麗。生粋のアミュっこ。…というか、カワシワの関係で植原くんを見慣れている為、印象が被る。中身はフランクでファニー? 「ルート66」等で、ウィンクを飛ばしまくっている。綺麗なウィンク。物まねが上手い。「君の瞳に恋してる」の、この思いが君も同じなら~辺りの歌唱が、不思議にピュアで可愛い。ハスキー気味の声で、台詞(東京楽で、大空先生に口答えしたのとか)だと低くてセクシー。ダンスも上手で、奥田くんのピアノとのセッションが格好いい。スーツ姿も似合う。

 

・寺元健一郎さん

お顔が可愛い。今年齢を調べてビックリした(30)。柔らかくて花のように可愛らしく芯のあるお声で、結構好みです。基礎力が超高そう。タップダンスも丁寧にしっかりこなしてらっしゃる。平方君と組んで行う特技紹介では、平方君の肩に手を置いて跳び箱のようにジャンプしたり、ボールでのジャグリングを披露されたりと多才。「Too Darn Hot」で、オタクッ子を演じているのですが、ぶつかられた後に「俺だってやる時ゃやっちゃうよ!」と言うのがとても可愛いし、クスリと来ます。

 

・松本拓海くん

タクミ少年。ストーリー上の主役…というか主観キャラクター。今時のゲーム少年で、初々しく見せかけておいて、最後の「42nd Street」「Lullaby of Broadway(歌詞が違う?)」では素晴らしいタップと歌を披露してくれます。あと村井さんと平方君とのやりとりが可愛い。最後の「ル・リアンのテーマ」で村井さんと二人、おそろいの衣装に身を包んで「あなたと巡り会えた このトキメキ♪」と歌ってるのも、作品の芯としっかり寄り添っているし、何より可愛い。

 

・松原剛志さん

良い声。ル・リアン Jazz学園で、「顔の老けた人が~」と言われた時に、他のメンバーにジッ…と見つめられているのがとても印象に残っています。個人的には、目が大きくて若々しい顔つきだと思います。「ルート66」の茶目っ気と色気の同居が可愛い。学園で、「ル・リアンのテーマ」の進行で「妖怪人間ベム」を歌った時と、ピアノに合わせて「Tonight」を歌った時は、とにかく上手で集中して聞いていました。

 

・石毛美帆さん・中西彩加さん・原宏美さん

スリースターズ。それぞれをちゃんと見分けながら見れてなくて本当にすみません…ニコイチならぬ、さんこいちで超かわいい。デフォルト衣装(腰にバッスルみたいな段々の布が着いている黒のドレス)も、それに天使の羽をつけたのも、メドレー衣装(タイトでモダンな青・緑・ピンクの蛍光色のワンピース)も可愛い。メドレーでは各々の声の特色が出ていてときめきます…大空さんが出てこられるので、拍手は出来ていませんが、心の中でいつも大喝采しています。

 

・大貫勇輔さん

ナイスボディのダンサーさん。超格好いい。「雨に唄えば」のソロも格好良く、かつ、ご機嫌な様子がとても出ていて好きです。ピアノとのセッションダンスもクールで、いつも目を奪われます。東京楽の学園コーナーで披露したダンス+お尻歩き(ジャズ風→運動会のあの曲でダンスしてから、舞台上手から下手へ3mほど、お尻の筋肉で跳ねて移動)も面白かった…その後、痛そうにお尻を押さえているのも含めて。

 

大空祐飛さん

激しすぎるよ大空さん♪(学園コーナーでの「All That Jazz」の替え歌部分より)

正直な話、冒頭のマダムと「ス・ワンダフル」と「スターダスト」の人が同じ人だとわかっていなかったです…だって方や超可愛いし、方や超セクシーだし…。「If They Could See Me Now」はもう、可愛いフェスティバルです。きゃー!ってしているのが最高に可愛い。あと学園での女教師コスも最高で……お衣装もさることながら、アップにした髪に、後れ毛ではなく、左のもみあげを細く垂らしているのがセクシーで、でも大空さんだけに大変上品にまとまっているのが素晴らしいです。お姿もお芝居も、お声もとても堪能させていただきました。

 

・本間憲一さん

演出家さん。4/2のみご出演。「ス・ワンダフル」など、可愛らしさのある感じできゅんときました。HIDEBOHさんの時にはタップダンスを披露している、ピアノとのセッションの時には、各音楽担当の方をご紹介されていたのですが、その間に地味に踊っているのにもほっこりしました。素晴らしい作品をありがとうございます。

 

・HIDEBOHさん

麗しのタップダンサー、そして現MC役。タップのリズムで、空気を変える魔術師。ピアノとのセッションは、息をのんで見つめてしまいました。村井さん演じる次期MCとの交流もスゴイ好きで、回想シーン(村井さんがMCさんと初めて出会うところ)は、村井さんの少年らしいお芝居ももちろんですが、HIDEBOHさんのタップの巧みさ自体が、先人としての威厳を出していて、とても良かったです。

 

奥田弦くん

キャストというかピアノくん。天才。可愛い。結構おどけるのが好きな、ひょうきんさんなのかもしれない。14歳らしい少年っぽさと、14歳らしからぬ天才性が同居。楽日あたりから、学園のラストでの片付けじゃんけんに混ざるようになって来た。背筋がスゴイ綺麗。超下手の席だった時は、ずっと手の動きを見ていました。

 

村井良大さん

わー、なんか、こう、大好きです(感想)

村井さんのタップダンスが好きで、ずっと見たい、出来れば笑顔で!と言い続けていたので、今回この作品への出演が決まった時は、飛び上がりました。実際のパフォーマンスも素晴らしく…。しかも、東京楽後のブログで「楽しんだ」ということを書かれていて…とても嬉しくなりました。

2/19のTweetで、私はこんなことを書いていました。

23:13
ル・リアンほんと楽しみだな~。笑顔でタップを踏む村井さんが見たいの。話の流れとか芝居で難しい場合もあるかもしれないけど。私のダーリンで、東京楽間際から、2幕のタップシーンで笑顔が見えたの、すごいドキドキしたし、カッコよかった…。
23:15
単に笑顔の芝居をしててほしい…ってわけではないんだけど、そこを説明するとややこしいし、それはそれで押し付けがましい…。川原泉先生の「銀のロマンティック…わはは」を読んでいただければ…なんとなくそこにあるのと同じ感じと言える。

この2個目のTweetでは滅茶苦茶雑に濁してるんですけど、ざっくりと説明すると、「楽しんで欲しいな」という意味です。「それが、一番の魅力になるから」 でも、楽しんで欲しいって言ってしまうのはちょっと違うかなと。そういうのって、強制されてするものではないので。あっ、お手紙とかには書いてしまいましたが…公演期間は読まないって言ってたからセーフと思いたい。

まあそんな感じで、自分の欲求は満たされたので成仏できそうです。またもっっと上手くなった村井さんを見るまでは死ねませんが。死なないので成仏はまだ先です。

「Too Darn Hot」でのソロは大変セクシーで…赤いシャツの腕をまくっているの、たまらないですね! あと、ちょっとした悪ガキっぽさがあるのもキュートです。お歌自体も、歌としての技量が上がっているのに、元々の芝居としての表現力が合わさって、素晴らしかったです。一番初めに誘惑した女の子を抱き寄せる時、女の子がちょいちょい左足を掛けづらそうにしてるのが、地味に気になります。

タクミ少年との交流もめっかわですなー!! 物語の根幹なことを置いておいても、少年にちょっかいを出す村井さん(しかも性格が男の子っぽい)という絵面が最高です。可愛いです。「ス・ワンダフル」でちょっとだけタップのマネをしているタクミ少年の足下をのぞき込むのも可愛い。その癖、一緒にダンスしよう!と呼ばれるとほっぽって行っちゃうのも。ミューオタっぽい語りと、おじさん呼びされる→ジェネレーションギャップの流れも可愛い。

奥田くんへのいじりもなにげに可愛いです。学園で椅子を用意してあげる際に、一声掛けるのもいい…「印税いくら?」は、こら!笑、となりました。おなら袋ごっこ(奥田くんが座るのに合わせて、「Boooooo!!」と音をつけていた)は小学生っぽくてアホ可愛いかったです。

学園では、小声で地味~に茶々入れてるのがまたジワジワ面白い…。特技紹介は、お箸を使って国を表現・シュールな絵描き歌・音楽と共に一人芝居と色々とアプローチをしていて何度見ても面白いです。お笑いネタも、あの綺麗な顔で、真面目にやってると、その時点で大分シュールになるので、ずっと笑っていました。

別れを迎える恋人たちのマイム。照明さんにピンスポをいただき、奥田くん(間違えて奥田さんと一度呼ぶ)はエリーゼのためにのアレンジver.

銃撃戦の中にいる男。AK47を構え応戦するも左肩を撃ち抜かれる。
郷里で男を思う女。左手の婚約指輪を物憂げに眺める。
ピストルに持ちかえる男。だが右肩を撃ち抜かれる。
男を思う女。そっと優しく、お腹(胸?)*2に触れる。
男。口で手榴弾の栓を抜くも、身体を激しく撃たれ……倒れる。 

一人芝居は、上記のような感じだったのですが、ル・リアンJazz学園という時空のために滅茶苦茶笑ってしまいましたが、男女の切り替えの動と静の表現など、丁寧に作られていて見応えのあるお芝居でした。村井さんの一人芝居超見たい…やろ……?と思いました…。

 

そんなわけで。個人的には超楽しい舞台でした! 明日の大阪公演も堪能して参ります!

*1:ほぼ伏せてない

*2:話の定番としては、胎内の命と共に父である男を思う…という芝居だと葉思うのですが、手の高さ的に胸っぽい(村井さんは胸に触れるという芝居の時に、胸骨の下に近いところに触れる)ので、私は確信が持てない