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来て、見て、書いた。

自ら足を運び目にしたものを書く方向性。

情熱大陸(井上芳雄さん)を見た感想

7/31に放送された、ミュージカル界のプリンス井上芳雄さんを取り上げた情熱大陸を見た感想をつらつらと。リアルタイムではなく、録画を見ました。

 

見る前は、ミュージカルを最前線で創り上げていく方の、努力や葛藤の日々が描かれているのかな?と思っていました。歌うこと、演じること、作品を創り上げていくことにフィーチャーしてるイメージ。

でも実際は、ファンの方たちとのあり方と、ご自身の結婚についての比重が高かった。スポーツ紙によるすっぱ抜きを経つつも、最終的に、自分のありのままを板の上に乗せ、演技として昇華することで、より高みを目指す……という方向に持って行ってありましたが、なんだか「こう編集されちゃうのか……」という印象を持ってしまいました。

メイクの間中も、ツアー曲を聴き続け、練習を絶やさない様子。音楽監督であるかみむらさんへ自ら提案し、積極的にライブを創り上げていくお姿。エリザベート稽古中の、キャストさんとのやり取り。どれも丁寧に描かれていて、とても良かったです。結婚に対しても、とても真摯で真面目で、好感が持てました。こんな素晴らしい方が、大切な方を得て、結婚されることは、本当に素晴らしいことだと思います。愛を公に出来たことへの安堵の様子も、普通の人と同じ柔らかさがあって、なんだかほっこりしました。

ですが、その合間に入待ち・出待ちをするファンへの対応を入れ、スポーツ紙に結婚をすっぱ抜かれたことで、ファン達が待ちからいなくなってしまうのではないか…と不安を覚える様子を見せるのが……。なんだろうなあ。ドキュメンタリーの中での、井上さんの心情の波を、「人気商売であること」と「結婚という変化による立場の揺らぎ」にあわせてしまっているせいで、そっちの方が妙に印象に残ってしまうのもあるのかな。

良いドキュメンタリーだなーって思うけど、同時にもやもやもしてしまうのです。

こっから、滅茶苦茶矛盾すること言いますが。

一つ。井上さんって、凄い人だと思ってるんですよ。デビューからとか、十何年追いかけてきた方にとっては、身近かも知れませんが、私がミュージカルに触れるようになった時には、既に帝劇で主演されていたので、凄い偉くて、上手くて、格好良くて、触れられないくらいの人だと思ってるんです。プロフェッショナルな方。でもそんな方が…女性ファンとの関わり合い、みたいなところをクローズアップされた状態で描かれてしまった。それが妙にショックで…。プロとして、ご自身の仕事を突き詰めている姿を見たかったのに、卑近な部分を見せられてしまった。なんだろ、出演作品が知りたくて、名前でぐぐったらWikiの次にカノネタで荒れてる本スレが出てきてしまって、ダイジェストを見ただけでダメージを食らった感じ(伝わらなそう)。

もう一つ。私が推しに対してガチ恋勢であるせいなのですが。「結婚報道でファンが離れるかと思ったけど、出待ちもいてくれたし、結婚も祝福されたよ!」というのが辛くて…。一つ目で書いたことと矛盾してしまいますが、多分井上さんが大好きでたまらなくて、一目見るだけで泣いちゃうくらいの人って、いると思うんですよ。結婚報道を受けて、ご飯を食べられなくなった人も。でもこの情熱大陸という物語に、その人たちはいらない。それが辛い。

もちろん、物語の流れに合うように、登場人物を取捨選択するのは、当然必要なことです。それがなされてない作品は、枝葉の多い駄作になることも多いです。でも「井上さんの心を乱すファクター」として大きく描かれていたのに、いきなりスパッとオチ直前で切り落とされていることは、何となくスッキリしない…。結局、彼が好きな人たちの心には触れずに、映像素材として使われてしまっているなあと感じてしまいました。ちなみに、私は推しが結婚したら、多分1週間ぐらいネット世界からいなくなります。その後、長文ブログを書く…どういう心境になるかは、その時にならないと分からない…。

人気の度合いや、ファンが離れるかもしれない不安は、確かに出待ちの数で表現するのは、わかりやすいと思います。(一般の人が、出待ちを見ても、待っている人たちが何を目的としているのかわからない気もしますが…)

でもミュージカル俳優であり、良い舞台を作るために日々努力されている方なのですから、どうせなら、どれだけの人が客席を埋めたか、どんな拍手で彼を迎えたかという側面をメインに、描いて欲しかったです。

 

↑このブログの中で、ミュージカル・舞台作品の地上波進出と、周知度のアップについて書いていました。今回の情熱大陸放送は、その妄想に合った展開で、個人的にはテンションの上がる事でした。多くの方が、ミュージカル界のプリンスの姿に触れる機会を持つ。構成自体も、卑近……というとちょっとニュアンスが悪いのですが、女性ファンとの関わり合いや、結婚への想いや苦しみ、インコちゃんとのいちゃいちゃ(可愛い)という、新規の方でも、井上さんへ親しみを持てるものになっていて、これはこれでいいなあと思いました。ワイドショーで見慣れているテンポだし。

ただ…オタク心からいうと……いや、井上さんは推しでもないんですけど……どうしてもモヤモヤしてしまう…。

せっかくの放送、新規ファン獲得の機会を、後ろから撃つのは申し訳ないのですが、こんな感想になってしまいました。

書いてる途中でTwitterを見たら、オンデマンド配信がとまっていました…これはなんか……既視感……(村井さんが出演された、NHKの世界史ちゃんも、再放送が中止された。蘭丸役が交代していた敦盛2015のせいという話でしたが。結局どうなんだか)