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来て、見て、書いた。

自ら足を運び目にしたものを書く方向性。

キム・ジョンウク探し~あなたの初恋探します~ 感想

感想 村井良大 舞台

初日、おめでとうございます! ものすごくハッピーで、でもちょっぴり切なくて、最後には前向きになれる、とても良い作品でした。東京楽、その先の大阪楽まで、三人の俳優さん、四人のバンドさん、そして大勢のスタッフさんが、一人も欠けず、元気に駆け抜けていけますよう、心よりお祈り申し上げます。

 

そんなわけで初日の感想をぽつぽつと。最後の方にラストまでのネタバレがあるので、そちらはご注意下さい。

 

全体

一言で言うと「楽しい!」

ストーリーは素直に、結婚を父親(駒田一さん/マルチマンの為その他の役多数)から強いられているヒロイン アン・リタ(彩吹真央さん)が、初恋の人 キム・ジョンウクを探すために、ムン・ミニョク(村井良大さん/キムと兼ね役)が始めた初恋探し株式会社にやって来るところから始まります。そこから、リタと初恋の人の過去や、彼を探す為に東奔西走するミニョクとリタの姿を、マルチマンをふんだんに用いながら描き出していく感じです。

セットは二段……ですが、上段は基本的にバンドさんが居る場所。キャストさんは基本的にステージ上で駆け回ります。両サイドに各一枚ずつ縦長のスクリーンが、センターに横長のスクリーンがあり、ポップなアメコミ調の背景画像やキャラクターなどが映し出されていました。ただその絵が先導して空間を演出しているわけでなく、たった三人の役者が、しっかりと場を創り上げているのがまた凄い。

駒田さんのマルチマンの活躍が本当に凄くて! 曰く、24役あるそうですが、めまぐるしく変わるために、初日だけでは数えきることが出来ませんでした…あとキカイダーみたいなのがいて、アレは何人と数えれば…?と思ったり。息つく間もなく、着替えて、出て、魅せて、引っ込んで、着替えて…次第に、出てくるだけで拍手や笑いが起こるようになっていました。

ムン・ミニョクとキム・ジョンウクも、それぞれに魅力がある! ミニョクは年下男子の可愛らしさや、まっすぐさが、ジョンウクはリードするような格好良さがあって、どっちもきゅんとしました。イケメてるイケメンな村井さんを、割と久しぶりに生で見た気がします(ル・リアンも、ちょい若さ、生意気さがあって可愛かった) でもミニョクも格好いいんだ~困るな~!

アン・リタもなんか愛しくて…! 彼女は強い。鰐を倒せるくらい。でも抜けてて、方向音痴。ガンガン前に行くと思えば、ちょっと不安げだったり、かと思えば初恋を後生大事に抱えていたり。もしかすると、少女漫画的なド定番キャラ枠は、ジョンウクではなくてリタかも? ぶっ飛んでるけど、等身大で、気持ちがスッと入ってくる、嫌いになれないヒロインでした。

歌も全部良かった…曲も良い。訳詞もいい。皆さんの声のハーモニーも良い! ダンスはもちろんのこと、細やかな動きや出捌けのリズム感も良くて、劇場一体となったグルーヴ感がありました。

 

各キャラクター(微ネタバレ)

駒田一さん/マルチマン

24役をこなされるマルチ=スーパー=マン! 本当にめまぐるしく変わるのが凄い! 段々お顔を見るだけで面白くなってくるのが凄い! 「引き留めないで、次の出番があるから!」 と言ったり、「同じ顔の人ばかり」と言われたり、楽屋落ち的な部分も、くどくなく、でもしっかり笑わせていて、好感が持てました。個人的に好きなのはリタパパとキカイダーみたいな人。あと紫龍とジョンウクに一番似てる詐欺師。紫龍は、原作では何をやっていたんだろう…。今度ユナクファンの子に聞いてみよう…。あ、あと忘れちゃいけないジェシカちゃん。

芸に長け、空気を上手く自分のものにしてしまう力と、人を楽しませることを楽しむスタンス?、あと温かいお人柄とが、沢山のキャラクターに変化するマルチマンの立場と合わさって、駒田さんを存分に堪能することが出来ました。

 

彩吹真央さん/アン・リタ

愛されヒロインちゃん! この性格なら、どんな少女漫画時空に行っても、運命の人を一本釣りして帰ってきそう。従軍記者になれないから辞表を出して、ウッカリ受領されて無職になる。見合い広告を父親に出され、初恋の人を探し始めたり。芯が強いのに抜けてるところがあって、綺麗な初恋を胸に抱いて居つつも、現実は案外しっかりと見ていて、なんかもう可愛いです。この子なら好きになっちゃうよ! どんどんガンガン行く感じは彩吹さんご自身由来なのかな。なんか可愛い。

良く転んで右足をねんざするのですが(癖がついてるっぽいからちゃんと治療して欲しいと素で思った)、その度、男性キャラクターに足をじっと見られて…その恥ずかしがりッぷりが凄いエロいというか、恥ずかしそうなそぶりが可愛くて、妙にキュンキュンします。

 

村井良大さん/ムン・ミニョク&キム・ジョンウク

どっちも好きぃ…(顔を覆う)

ミニョクは真面目なんだけど、言われたことを鵜呑みにしやすい上に、行動力が有り余っていて、その所々で子犬っぽい可愛さがあってキュンキュンします。でも時折煙草を吸う…リタにチョコレートを分けて貰って、美味しいと食べた後に、煙草を吸うシーンがあったので、スウィーーート!アンド!ビターーーーー!!と自分の中で滅茶苦茶テンションが上がりました。

ジョンウクはクールだし頼れるイケメン! でも今一歩押しが弱いし、天然っぽい感じがします。いちいち格好いいんだぁ…フェイスライン・鼻?のポーズを決めるところも良かった。対リタの時の動きがまたそれぞれの性格が出ていて…ミニョクは年下、ジョンウクは同年代~年上って感じがして良かったです。

村井さんご自身もレベルがかなり上がっている印象で、歌は、元々のチェストの強さを生かしつつも、しっとりとセクシーな部分も上手く出ていて、喫煙後の歌の響きには特にときめきました。 ダンスもかなりキレが良くなっていて、一つ一つの動きが美しく、決めるところはバッチリ決まっていて、これもまた素晴らしかったです。

 

 

 

ラスト辺りのネタバレここから

 

 

 

ネタバレ&主観的感想

実はアン・リタは、初恋の人 キム・ジョンウクの保険証を持っており、彼とも連絡が取れる状態だったのですが、「初恋を綺麗なまま残したい」が故に、彼と連絡を絶っていました。

なんかそれ、すごいわかるなーっと。村井さん演じるキム・ジョンウクは、本当に格好いいんですよね。ラクダに酔ってゲロを吐くけど。リタの元に戻るために、酔い止めを飲まなかったっぽいのがまた。ちょっと表情に憂いがあったり、ねんざの治療を的確にしてくれたり、色気も頼れる所もある。

別れの時も「大阪で、僕にお土産を買ってきて下さい。赤い薔薇を一輪」とか言うんですよ。大阪で薔薇??たこ焼きじゃなくて???なんでそんなに格好いいの?!!!って凄い思う。

そんな人が初恋で、インドで運命的に、しかも何度も巡り会って、最後に故郷で手を取り合った…

その後。お伽噺では語られない部分に踏み込んだとき、自分はどうなるんだろう?ずっとこの人を好きでいられるかなあ?って、思っちゃうよね。……と、彩吹さんのリタを見ていて本当に感じました。

だって格好いいんだもん。自分がそれに見合うだけの人間になれるか分からないし。あと、彼の趣味が、かかとの角質集めだった時に、所謂「百年の恋が冷めた」状態にならないとは限らない。むしろ冷める。冷めそう。だってキメッキメにイケメてるイケメンだから、チマチマ角質集めてるどころか、ゲップしたの見ただけで冷めそう。ゲロは見たけど。

安定の自分語りというか。私は村井さんが好きで、初恋で、村井さんが俳優さんであり、私がファンでいる限りは、ほぼ綺麗な部分だけを選んで観ることが出来る訳ですよ。リアコでもガチ恋でも同じ。いつだって初恋でいられる。普通の人と恋をして、好きな部分だけでなく嫌いな部分も出来て、それをひっくるめてその人を愛するようになるよりは、多分楽なんですよね。だからそういう意味で、リタの選択もわかるなーと思う。

その後の、ミニョクに惹かれつつも、もう一歩踏み出せない感じがまた切ないし、もどかしいしで…ミニョクがいちいち「逃げるな!」って言ってくるのがね、また。でも最後にはお互いに手を取り合って、一つの結論に至っていたので良かったです。

(個人的に、「運命はあなたの側に…」系は、あんまり好きじゃないというか、今舞台上にいる人が、隣の席に座ってくれることはほぼあり得ないので、無視するようにしてます。笑 運命じゃなくても好きなんです。ふんすふんす。)

話変わって。台詞で特に可愛いな~と思ったのは、リタとキム&ムンが繰り返すやり取り。

「驚異的な記憶力!」

「暗算は得意なの♪」(多分、どっちもビミョウに違うかも)

リタとジョンウクとの再会で、前にあった時からどの位経ったか?ってやり取りで一度やって。その後、ミニョクが依頼期間は後どの位だっけ?とリタに問いかけたシーンでやって。ジョンウクとの過去話を聞いてるから、ミニョクにもなじんでるのかな~って思ったら、実は大阪の空港でリタとミニョクが航空券の売買をしている時に、同じやり取りをしていたという…。そういう細かいところにも、運命的な流れがあるのが、可愛くてきゅんときました。