Tida-Tiger

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きみはいい人、チャーリーブラウン 初日感想

きみはいい人、チャーリーブラウン。初日おめでとうございます!
100日待った村井さん……最高に可愛い題材……期待値は最高に高かったのですが、実際に見た感想もひたすら可愛い!可愛い!!の大洪水でした。
話に演出等々、ネタバレ気味に、ハイテンションに感想を書いていきます。ご注意ください。

 

劇場、オタク、物販

シアタークリエ、一階エントランスに、タイトルとキャラクターが大きく貼り出されています。とても可愛い!ポップ!ですが、写真を撮る方でエントランス入り口がふさがれてしまい、チケットもぎりまでたどり着けないことも。係員さんもたびたびアナウンスされていますが、「こちらは通路ですので、撮影の方は一歩前に出ていただけるよう、お願いいたします」です。お気をつけください。

劇場に着いて思ったのは、「客層が違う!」
キャストの皆様が、各ジャンルからの最強の刺客……異種格闘……そんな感じの作品ため、普段とは客層が違うように感じました。若くて可愛い子がグッズをつけていたり、大柄な男性がいたり、なんとなく見慣れない感じですが、それぞれにピーナッツキャラクターのグッズ(しかも、推しの演じるキャラの入ったものなど)を身につけていていて、とてもあったかくて和む空間でした。
少々不慣れな方も多いのか、劇場の通路でたむろってしまったり、上演中に音を立ててしまったり、寝たり、寝たことを誇る言動をされたり(書いてて段々腹が立ってきた)、コレは……という場面を見ることも多かったです。

ゆーても慣れてない場所だし…ということでしたら、お時間のある時でいいので、

観劇マナーについて - 来て、見て、書いた。

こちら、読んでみてください。まえにがんばってかきましたので。

物販で、舞台限定なのはパンフレットのみ。フルカラー46ページ、1600円。
パンフはとても良かった……各キャストのページもしっかりあり、稽古場でのトークや、作品の沿革なども充実。歌詞が載っていたのも良かった! ハピネスも良いし、読書感想文は輻輳的に歌が広がっていって、話は理解しつつも、さすがに細かい所までは聞き取れていなかったので、歌詞が見られて良かったです。
他には各キャストのCDや、大和さんのプリントの入ったTシャツ(可愛い)、ぬいぐるみ3種(小さいスヌーピー、チャーリー&スヌーピーのハグ*1、音楽スヌーピー)など。あと各種スヌーピー本(コミック文庫や特集雑誌など)。小さいくたくたスヌーピーを買いました。
うちのチャーリーにはちょっと大きい。

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舞台装置

劇場に入ってすぐに目に飛び込んでくるのは、舞台上を埋め尽くす、コミックのコマ!(っぽい美術!)

先にゲネプロの画像を見たときには、紗幕に後ろから投影しているのかな?と思っていたのですが、実際はちゃんとした書き割りでした。コミックのコマ風の線に、ビビッドな色が塗られ、大変ポップでかわいらしいです。背景だけではなく、ベートーベンなどのイメージ画像や、ため息の吹き出しも混ざっていました。その背景内の小道具(テレビとか)は若干浮き出していたり。
横4枚(下手上部は半分のコマなどが混ざっていたので若干違うかな)、縦3枚ずつ並べてあり、上2枚はワイヤーで吊って上に格納、下1枚は車輪か何かがついていて、舞台上を自由に動き回り、キャラクターの移動を隠したり、背景になったりしていました。

(※4/12追記 上の写真見ると分かるとおり、枚数については完璧に嘘ついてます!!!!! 写真見た方が早い。ちなみに、上手側の2列は、上に3コマ分つり下げられてます)

メインで使われている書き割りを、なんか久し振りに見たので、妙に感動しました……。

2.5次元作品だと、やはりプロジェクションマッピングを使うことが多く。自由に場面を展開できたり、印象的に組み立てられるのは好きなのですが、ただ自分の目の具合なのか、マッピングだと、眩しいのが先に来てしまい、色味がいまいちハッキリと認識できないのです。だから今回の美術は、色も見やすくて華やかだし、コミックからキャラクターが飛び出してきた!という感じがあってとても良かったです。

立てられた木々や、上からつり下げられた雲などもコミック調でキュート! スヌーピーの犬小屋やソファなどは大きめに作られ、子どもたちの視点から感じる物のサイズ感を演出していました。

 

 

衣装

めっっっっっっちゃ可愛くないですか?! 大変最高ですね?!!
今だから言いますが、チラシの方のビジュアルは、割とコテコテで、可愛い……可愛いけど……キャラクターキャラクターしてて…チラシで目を引くのには良いけど…これで動くのはんんんっとしていました。今だからでもないか。割と言ってたわ。

撫でつけ髪が個人的に好みではなかったので、個人的に大好きなフラッフィーヘアを推していたのですが……念願叶って天を仰ぎました。

ありがとう神様。ありがとう東宝さん。ありがとう衣装の方。ありがとうヘアスタイリストさん。

推しが今、世界で一番可愛いです。

衣装そのものは、舞台らしいビビッドさと、リアリティのある肌なじみの良さが共存した、すばらしい色合いとデザインかなと……。
あと男子陣は基本的にオーバーサイズで肩が落ちており、女子陣はリボン!フリル!ドロワーズ!!と、幼く愛らしい印象のモチーフがふんだんに用いられているのがすばらしい。可愛い。
役者陣は、殊更に幼げな芝居をしているわけではないのに、美術の大きさと相まって、幼さの記号が付与され、全てが可愛くなってしまう。最高。ありがとう。

男子のオーバーサイズは、肩をなだらかに見せつつ、ボディもAライン気味にして、原作のボディラインを再現している所もあるのかな。女子もAラインで、スカートの切り返しが腰骨よりちょい下辺りになっていて、やっぱり原作のボディラインに近づけてある気がする。細かい。靴も甲が低めで長い印象のシルエットになっていて、やはりこれも原作を思わせます。

各キャラクターについては、下の方のキャラクターごとの感想に書きます。どの子も最高に可愛くて最高です。

 

 

 

ここから割と、実際に見てきた感想になります!

 

 

演出

子どもたちのエピソードや、ただ遊んでいるだけの様子が細やかに交錯し、日常がとても丁寧に描かれているように感じました。それでいて各エピソードの核が、それぞれに絶妙にオーバーラップしている。掘り下げたらきっと楽しい……んですけど、可愛いの大洪水なのでまだあんまり考えてません! だってなんか可愛い……。

チャーリーの凧や、スヌーピーのお腹を襲う小鳥達(ウッドストック)なども、メインキャストたちが演じていて、6人をめいっぱい使って切り盛りしている感じがあって、こういう形での目立たないけど生きてる演技も面白いなあと感じました。

あとワイプ演出!って勝手に今名付けた!

舞台奥に、全体を囲うようにコミックの枠線に似た(白く幅広なので、額縁のようでもある)縁取りがあるのですが、その縁取りが、エピソードの終盤に、上下左右から中央に向けて閉じるんです。それが、映像作品のワイプ効果のように、それまでのエピソードが展開していた場面を拭って(ワイプして)、そのエピソード・シーンの終わりを明示しているのがすごいなと。

ワイプって、今だと多分バラエティのワイプ窓(VTRに対するスタジオの反応が見える小さい枠)のイメージが強いと思いますが、元々はその大本になっている映像処理を指していて。わかりやすく言うと、サザエさんとかタイムボカンシリーズかなあ、あとポケモンロケット団オチ…今のアニメはそこまで判らないのですが…ラストシーンで、画面の周囲から、それまでの背景を塗りつぶすように黒色が迫って、キャラクターの顔とその周りだけ丸く残り、台詞を言った後、全部塗りつぶされる。みたいなのです。まあ詳しくはウィキで。実際の動画見た方が早いし。

で。それを、実際にスポットライトが当たっている部分(キャストさん)を黒く塗りつぶすんじゃなくて、その後ろの背景部分で行っているけど、印象が近くなるのがさらに面白いなと。そのものをワイプするんじゃなくて、背景をワイプする事で、シーンの終わりがわかる。

舞台でワイプっぽい処理をするのだったら、暗転+ピンスポ→ピンスポを落として完全に暗転とかでもいけるし、それでも場面転換はできるんですよね。でもそうしていなくて……。

全部思い出せるわけじゃないんですけど、多分今回、完全に暗転することってほぼなかったんじゃないかな……どこかしらで誰かが動いているし、大物美術の移動もついたて(コマ型美術)で隠してたし。
それがもしかすると、日常の連続性みたいな表現に一役買っている、かもしれない。どこかで暗転してたらゴメン。

(※4/12追記 11日ソワレを意識してみていたところ、完全な暗転、いくつかありました。爆笑 ただ、暗転一辺倒では無くて、上記のワイプっぽいのや、一カ所スポットライトを残す、うっすら全体が明るい?、後方のワイプ幕(?)の奥だけ明るい、舞台手前側にあるフレームだけ若干照らしているなど、とても細やかに展開していて面白かったです)

あと個人的にサパータイムで、舞台のすみだけでなく、スヌーピーの小屋も輝きだしたのが面白かったです。めっちゃショータイム。

ラストのハピネスのシーンでは、舞台奥で星が瞬き、全員がパジャマに着替えます。それが、充足した一日の終わり、そして物語の幕切れを感じさせて、とてもいいなあと思いました。舞台映像やアニメ版をよく見ていたのですが、ほとんどがメインの服のままで……それはそれで、日常の中のハピネスを思わせるのでいいのですが、今回の演出は、きちんと「これで今回のお話は終わり」という風に感じられて好きです。

最後にサリーがチャーリーに「あなたは良い人ね、チャーリー」と話しかけるのも、それに返されたチャーリーの微笑みも好きでした。

あと何よりパジャマ姿が可愛い。歯磨きした?って聞きたい。かうぃあい。

 

各キャストさん感想


古田一紀くん

みんなの弟! ライナス!!!

男子全員衣装がオーバーサイズなのは先に書いたとおりなのですが、ライナスはさらに袖が長めで、萌え袖状態になっており、ちびちゃん可愛いの権化となっていました。赤と暗いグレーのボーダーシャツに、薄水色の毛布がとても似合います。普段は持っているのですが、野球のシーンなど動きがある時は、肩に止めてありました。

ライナスといえば、安心毛布。ソロ曲も毛布。ダンスもWith毛布。可愛い! ルーシーに赤ちゃんと言われ、がんばって毛布から離れようとする物の、耐えきれず抱きしめに戻るのがきゅんと来ます。あと舞台上を横切りながら、しゃぶっていた指を一瞬離して「味がしなくなってきた……?!」も面白くて好きです。

ルーシーに滅茶苦茶なことを教えて貰うシーンも、言われたことを素直に受け入れていて、うわぁ可愛いよ弟~!!となりました。読書感想文では難しげなことを書いているけど、以外にわかっていないというか、姉の言うことは絶対というか、賢いけど成熟してない感じが可愛いです。

ラストのパジャマもいい。ひとりだけ頭から被るタイプのパジャマなのが、おちびちゃんっぽい。単にカテコで一番に出てくるからかもしれないけど!可愛いんだから可愛い!!

あとカテコで下手から低い体勢で駆け込んできたと思ったら、既に上手にいるのが毎回面白いです。速い。とても速い。

 

田野優花AKB48)さん

みんなの妹! サリー!!

ヘアスタイルがチラシビジュアルから大幅に変わったキャラの1人。サリーちゃんのパパみたいなのから、ボブ+頭頂部をリボンで結ぶ、に。ウサギ狩りの時に、髪の毛がぽよぽよ揺れてかーわいい! 女の子だけど活発という印象が、動きからも感じられました。

シュローダーに沢山絡んでるのが可愛いなあと。言ってることを真似してるのがいい。チャーリーはお兄ちゃんだけど尊敬はしてなくて、兄的に尊敬してるのはシュローダーなのかなとも。単にちょっかい出すと面白いからかもしれませんが。

あとスヌーピーとよく遊んでるのがたまらない。ウサギ狩りだRabbit♪も楽しそう(川を越えてアマゾンの奥地まで行ってそうな動きしてるのも好き)だし、骨を奪って上下関係をたたき込もうとするも、視線に耐えかねて返しちゃうのもいい。あとカテコ終わりに、スヌーピーのしっぽを掴んでるのも……。

マイフィロソフィーでの歌声もキューーートでした!! ダンスも、見ていてホントわくわくする。

 

東山光明さん

頼れる兄貴! シュローダー!

ライナスとシュローダーは、アニメなどでは黒縞に原色に近い赤(水色)・紫のシャツなのですが、まあ人間は輪郭線が黒じゃないから!ていうか、輪郭線ないので!どちらも、シマシマも含めて舞台映えしつつ肌になじむ色合いになっていて、目に優しく美しいです。

ご当人がカンパニーの中で一番背が大きく、年も上なのですが、それに気付いてから自分の立ち位置がわかった的なことを、パンフレットで言ってたとおり、なんだろう……公園に生えてる一番大きな樹のような安心感を抱きました。当人もスクスク勝手に上へと伸びて行くし、友達たちも勝手に周りで遊んだり、よじ登ったりする、みたいな相互自由(?)

ルーシーからのアプローチへの反応が淡泊でいい。「うぇー」とか「やだー!」って感じじゃなくて、「ない(きっぱり)」という感じが、優しくも我を通してる感じがして好きです。逆に、拒否られてもめげないでいるルーシーの気持ちも分かる。自由だけどいい男だ。

歌声も気持ちよく……個人的に読書感想文の時の、振り切れた「スマッシュ!!」「クラッシュ!!!」がスゴい好きです。歌声って言わないかこれ。でもなんかテンションがあがる…そしてピーターラビットにはウサギという点でしか関係ない…。
合唱の練習のシーンも可愛くて好きです。可哀想可愛い。

 

高垣彩陽さん

ガミガミ可愛い! ルーシー!

ルーシーもヘアスタイルがチラシから大幅に変わったキャラ。上の方でお団子にしていたのが、下の方でお下げの三つ編みを輪っかにして止めていました。青いワンピースも、実はドット模様ではなく、編み目の大きな布地で、襟も白い花びらのようなパーツの下に、青色の少し大きめな花びらが入っていて、髪型も合わせてとてもオシャレ! ただ固定がややこしいのか、野球の時にはキャップを止めているピン?を吹っ飛ばして、床に落としていた(初日マチネ)

声でのアプローチが自由自在。撃墜王がパリの灯を見るシーン(多分)では美しく響く歌声で情景を描き上げ、ルーシーのガミガミ声も、ウッドストックのハミングも魅せてくれました。どのシーンも、6人のキャストが一丸となって作り上げているのですが、ただいる、頑張ってるってだけでなく、各々の特性を生かしているのが素晴らしいなと。

チャーリーへの精神分析「あなたはあなた」と、シュローダーから言われた「君は怒りっぽい」という言葉から内省していく展開が、おもしろさの中にも深さがあって好きです。ルーシーはガミガミ屋だし、お姉さんぶってるけど、じゃあ大人かというとそうでもなく、「お姉さんぶってるまだ幼い女の子」ってのが、なんだかグッときました。

 

中川晃教さん

言わずと知れた、スヌーピー

衣装が……好き……。
チラシビジュアルから一番変えてきたスヌーピー。個人的に、上下が繋がったパジャマみたいな衣装だと、ウエストマークがなくて、お腹周りがつるぺたっとするのがちょっと違和感があって…スヌーピーはふくらんだシルエットがあるから、白くても印象的なんですけど、じゃあ人間の腹に何か入れたとしても、そこから足がにゅっと出てるからバランスが悪くなるという……。チャーリーのぺったり髪並に、気になっていたので、今回の変更はグッと来ました。

モヘアニットみたいなもこもこのトップスは、人間と同じAライン系かつ長め、しかも裾がちょっとバルーン風にきゅっとしてあって、スヌーピーのシルエットを思わせる感じ。あとスヌ自身はあまりブチはない(背中くらい)んですが、要所要所にいれたり、靴を黒くしたりして、ぬるっと真っ白になるのを回避。あと頭も!耳を諦めてくれてありがとう!くるくる髪も可愛いし、下手にパーツを増やすよりも、自然に動いていて可愛いです。首輪の赤のアクセントも良い~。軽量化・シースルー化もしてあって、着心地がいいらしいのもいいですね。服を語りすぎてしまった。

アッキーさんのスヌーピーの感想をまとめると……「アッキーさんの正しい無駄遣い」……かな!!

各エピソード自体が、原作者のシュルツさんが犬を愛する中で見てきた経験から描かれたものなので、本当に犬の犬らしい場面がとても多いのですが、それを正に犬からの視点、犬としての演技でその場に現すアッキーさん、スゴいです。
チャーリーのチョコチップクッキーをねらう目とか、サリーに骨を奪われてじっと見つめる時の目とか、めっちゃわかる……飼い犬にそういう目でめっちゃ見られる……となりました。

この表情、最高に好ッき。

個人的に舞台上を横切りながらチャーリーと交わされる、「晩ご飯の時間?!」「まだだよ!」といやりとりが大好きです。それもしょっちゅう飼い犬とやっているやりとりで…。

そんな風に、犬らしさは押さえつつも、きちんとスヌーピーとしての自由闊達なところはバリバリに表現されているのもいい。素晴らしい歌声が、スヌーピーの空想をリアルに現している感じがします。「襲え!」と牙を剥くところも、リズミカルで勢いがあって大好きです。あと何よりサパータイム! ご飯の時間の歓喜が伝わってくるだけでなく、ライトアップされた犬小屋や、現れるダンサーが、ナンバー全体をショーとして彩っていてとても魅力的。

細かいところで「撫でれ」と頭を差し出したり、人に掴まってたりするのも可愛くて好きでした。


村井良大さん

君は良い人、チャーリー・ブラウン

ビジュアル。びじゅあるについて。金髪のふわふわちゃん、可愛すぎませんか。可愛いですよね。最高です。ありがとう。

チラシビジュアルのぺったり髪も、まあ嫌いではなかったのですが、好みでは決してなかったので……ふわふわフラッフィーちゃんになってくれて良かったです。最高です。可愛いです。ふわふわ髪が村井さんの中で一番好きな髪型(かつ、登場確率が低い)なので嬉しいです……。

他は多分変更ほぼないかな…色味が違うような気もするんですが、照明で見え方がだいぶ変わるから、わからない。あと村井さんは肌が本当に白いので、普段はツートーン程暗い色のドーランを使っているらしいのですが、今回は素肌に近い色を使っている……気がします…。全身黄色・明るい金髪のせいで、明るく見えている可能性もあり。

他のメンバーは、シャツの色と黒の縞がちょっとふんわりした色合いにシフトしているのですが、チャーリーはバリバリ黄色×黒、完全に警戒色です。自然界にある色とはいえ、見たら危険!と感じる色。それでも良い人感が削がれないから良い人なのかも知れません(?) また衣装でめっちゃ書いてしまった。

本編は……村井さんこそチャーリー・ブラウンだなあとしみじみ実感しました。チャーリーが、確かにその場に生きているのを感じた。

個性が強い子達(スヌーピー含む)の中で、「良くもない、悪くもない、真ん中くらい」と自分で歌ったりする程、中庸な子なのですが、あの6人の真ん中にしっかりと立っている。ふんわり考えて、自分なりに結論づけて、でもちょっとタイミングが悪い(遅い)、チャーリーらしい生きたリズムが、体内に流れている感じがしました。読書感想文で、ただ一人一文字も書かないまま曲が終わるのが、すごいしっくりくる。

野球チームなんかは、多分そのリズム感とチャーリー感の最たるものなんじゃないかな。監督なんて!とか、ベンチ監督はどう?って周りから言われるけど、チャーリーが監督じゃなかったら、多分あのチームメンバーは集まってない。チャーリーも、別に集まれって強要してるわけではないけれど。カンパニー自体も、村井さん自身もまとめようとは思ってないかもしれないけど、集団の一つの要としてしっかりそこにいる。あ~めっちゃチャーリー、ってなりました。ただしめっちゃ可愛い。

あと……これは、私が村井さんファンで、いくつかの作品を見てきたから思う部分があるのですが。

2012年の「カワイクなくちゃいけないリユウ」という舞台で、村井さんが演じたグレッグという20代の青年がいます。「カワイク」は、彼が、ガールフレンドの顔に対して「普通」って言い放ったことから始まる、現代の若者の世界観や恋愛について描かれた四人芝居です。グレッグは自分が傷つきたくなくて、中途半端なスタンスをとったり、ぐだぐだ言葉を連ねて、結局人を怒らせてしまうタイプの男の子。

で、万が一チャーリーが、育つ途中で何か悪いことに巡り会ったり、街の外に出れないまま鬱屈してしまったら、グレッグみたいになるのかもなあと思ってしまいました。2012年版のカワイクだと、村井さんがふわふわのカールヘアだった(色は金ではなくてもう少し暗いけれど)から余計思うのかも知れない。

スヌーピー達って、本当にいろんなグッズに使われていて、最早アイコンとして確立されています。だから彼らに対して「この子はどんな大人になるんだろう!」って思うことはあまりない。サザエさんのタラちゃんやちびまる子に対して思わないのと同じように。10年後もチャーリーはチャーリーで、8歳のまま。

でも、ミュージカルの中で「キャラクターとして」立ち上がるにとどまらず、「生きた人間として」立ち上がってるのを見て、彼らの現在を感じ、未来に思いを馳せることが出来た。生きていた、未来があった。それって、2.5次元作品の一つの到達点でもあるのかな。わかんないけど。ただキャラ・アイコンとしてでは無く、生命として感じることが出来た。

本編を見てると、なんかもう……可愛いの大洪水に押し流されてあっぷあっぷなんですけど、考えてみるとなかなかスゴい物を見たな……?!となりました。

あ、あとねー、村井さんの細かいマイムというか、手振りが大好きなんですけど、沢山見られて嬉しかったです!! ボール投げるのも良いし、あと口だけ動かして何か訴えてるのも可愛かった…。ベートーベンデイではとことこ現れてダンスに加わるけど、一人だけ腕を振るリズムが違うのが最高でした。ちょっと鈍くさくて可愛いよー! ちょいちょいチャーリーがやる顔(うちのチャーリードールがしている顔)をしているのも可愛い。

劇中、一人だけ物を食べてるのもキュートですね! ピーナッツバターサンドとチョコチップクッキー。クッキーをスヌーピーに狙われているのもいい。

赤毛の女の子の関係するところは、大変ポンコツで大変愛くるしい……。紙袋かぶっちゃうのもいいですが、野球のシーンで最後の一球の時に「赤毛の女の子が通りかかった」って台詞だけで、観客がふふってなるし、ラストの赤毛の女の子の鉛筆を拾ったところの独白もじわじわ面白い。

前アナがチャーリー&スヌーピーのわんわんなのも可愛かったなあ。個人的に帝劇とクリエ(日生がどうだったか忘れちゃった)で言う「この劇場は、安全です(きっぱり)」がやたら大好きなんですけど、チャーリーも言っている上に、係員さんをPTA扱いしているのも世界観が守られていて良かったです!

 

 

長々と書きましたが、つまりは可愛いがすぎるという話です!!!!

めっちゃ可愛いし、2時間半(休憩20分)まるまる可愛くて幸せでした。


Happiness is YGCB!!

*1:村井さんと中川さんの取材で、村井さんが手にしていたもの